実際にこの本を読んだのは、もう数年前になるが、
人材採用のことなどを考えるときに、
この本は非常に参考になるなど思っています。要点や感想を書いてみます。
マッキンゼーのウォーフォータレント調査
この本はエド・マイケルズさんの著書で、
マッキンゼーのウォーフォータレント調査に基づき、
「なぜ人材を重視すべきか」
「いかに有能な人材を集めるのか」
「その人材をいかに育てるべきか」 について、書かれた本です。
前提として、全てはマネジメント人材志向からはじまり、
・より良い人材がよりよい業績に結びつく
・全てのマネージャーは、マネジメント人材層の育成に責任を持つ必要がある
・人材マネジメントは、企業経営の中心をなす考え方である
と言い、人材マネジメントは全てのリーダーの仕事であると説明しています。
本書のなかでは、ジャックウェルチの例が書かれていますが、他の起業家でも
採用を最優先に考えて行動をしていたという話は、
時々耳にすることがあり、リクルートの創業者である江副さんの
エピソードなどは、良く本でも描かれているかと思います。
Employee Value Proposition
ウォー・フォー・タレントでは、良い人材を獲得するためには、
その人材が会社に入社する理由、また継続して働くような理由づくり、
価値づくりがが必要であり、
EVP、Employee Value Propositionの構築が必要だと言っています。
バリュー・プロポジションとは、一般的に顧客への提供価値の組み合わせであり、
新規事業開発検討の際などででは、バリュー・プロポジション・キャンバスというフレームワークが使われたりします。
人材の獲得、リテンションにおいても、バリュー・プロポジションを
磨いていくことが重要であり、競争企業と比較して、優位性を構築しなければ
ならないということです。
みるべきEVPの項目例は、気になる方は実際に本を読んでいただくとして、
まず、現状分析、診断が重要
- 会社のEVPがどれぐらい強力かを評価する
- 社員を成績優秀者や、新卒、組織別などで分解し、離職率を調べたり、採用のオファーがどれぐらいの率で受け入れられているかなどを調べる
- 採用のターゲットとなる人材がどのようなニーズを持っているのか。それを自社が提供できるのか
といったようなことを行うべきだと書いています。
この点を参考に、現在自分の経営している会社においても、
各種数字の分析や、従業員が会社に入社した理由や現在在籍している理由などを分析した
りして、今後の人事戦略を検討するということを行ってみました。
非常に整理しやすく、今後の施策も考えやすいフレームワークであり、
色々な会社で活用できるのではという感想を持ちました。
良書だと思うので、ぜひ読んでみてください。