多くのビジネスパーソンにとって、
ビジネスに関わる期間は非常に長期にわたるものだと解釈しています。
長く仕事をしていると、良いときもあれば、苦しいときもあり、
時にはコンディションを崩すこともあるかと思います。
そういった状態から回復する力を表す言葉がレジリエンスであり、
この力を鍛えていくことが、長期的な成功につながっていくと自分は考えます。
レジリエンスとは
レジリエンスは、英語でResilience、
日本語に訳すと回復力と訳され、心理学的には、
- 失敗を成長の糧にして、成功へと導く力
や
- 失敗することへの恐怖心や苦手意識を消し、一歩前に踏み出す力
と言われます。
高い目標にチャレンジすると、失敗は必ず起きるもので、
成功よりも、失敗のほうが確率は圧倒的に高いかと思います。
例えば、ベンチャー企業の成功確率は、
1000に3つとか言われています。
とはいえ、頭ではわかっていても、
失敗やミスをすると、落ち込みますし、
他者から叱責されたりすると、こちらのエネルギーを
奪われていくことにも繋がります。
失敗が起きること自体が問題ではなくて(起きて当然)、
そういった失敗が起きたときの反応として、
- その原因を考える過程で、自分自身の思考や能力を否定してしまい、結果自己否定となる
- 自己嫌悪になる
- 失敗を引きずってしまう
- 失敗を恐れ、新しいチャレンジをしなくなる
といったような反応になってしまうことのほうが重要な問題であり、
そうならないようにしていくことが、大切ではないでしょうか。
「失敗体験」を冷静に理解するようにする
レジリエンスを高める方法の一つとして、
「失敗体験」を冷静に理解するように努め、
- 人を責めない
- 自分を責めない
ようにするという方法、思考があります。
失敗となったとある出来事にも、
その結果になった要因や構造があり、
人が変わったからと言って、その要因や構造が変わらない限りは、
同じ結果になります。
大切なのは、その要因や構造を変えていくことです。
この思考は、自分とは関係がないという風に物事を捉えるということではなく、
要因や構造を変えていくのは自分。ただし、要因や構造に着眼をし続け、
働きかけを考え、実行し続けるということです。
思い込みと感情の話
人は一定なんらかの思い込みに基づき、感情や考えを持つ生き物だと思います。
そして思い込みから生み出される感情や考えも、
事実やより深い背景などを知ると、違った感情や考えに変わることもあります。
何を言ってるんだがという話かもしれませんが笑、
どういうことか、例を書いてみます。
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勉強をしに、休みに図書館に行きました。
その図書館で、携帯電話で話をしている女の子がいて、
その後、図書館の中を走っていきました。
図書館は「静かにすべきところ」です。
その女の子のせいで、イライラしてストレスが溜まってしまいました。
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図書館は、ただの建物です。
確かに静かにするように張り紙が貼っていたり、
それがルールかもしれません。
ただ、ある意味そこで「静かにすべき」は
思い込みであり、その思い込みに基づき、人が行動しているに過ぎません。
(そのように自分は思います)
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女の子は、休みに図書館に行きました。
その女の子には、病気の妹がいて、その日は手術の予定でした。
手術に立ち会えるのは2名のみだったので、ご両親が立ち会い、
手術中に何かが合った場合、携帯電話に連絡がくることになっていました。
女の子は、家で一人でいると妹のことが気になって仕方がないので、
近くの図書館で本を読むことにしました。
図書館で本を読んでいるときに、
携帯電話がなり、ドキッとしながらも、すぐに携帯電話に
出ました。電話は父親からの電話でした。
父と携帯電話で話をしたあと、
急ぎ病院に向かうことになりました。
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女の子の立場における同じシーンです。
これを知っていたら、女の子をみて、イライラするでしょうか?
言いたかったのは、
自分の感情は、自分のこれまでの経験などからくるものだが、
それは一定「思い込み」であり、
自分自身は、必ずしも事象の事実や背景を知っているわけではない。
なので、「自分の感情」は意識しながらも、
このケースでいうと
「まぁ、イライラするけど、実際なにか理由があるのかな」ぐらいに
軽く考えることができれば、感情をコントロールでき、
ストレスを軽減することにつながる ということです。
失敗をする恐怖心みたいなものも、ある意味思い込みです。
できるだけ、感情をコントロールして、
コトに集中することができれば、前に踏みだすことにつながり、
状況が変化することにつながると思います。