ビズる

上場ITベンチャーで取締役として働く筆者が、主に経営戦略や事業開発、組織マネジメントなどについて考えを語るブログ

ヨミ表を活用した事業マネジメント

営業業績を管理するツールであるヨミ表。

リクルート社にて、かなり昔に開発された手法だと思いますが、

今でも活用している会社がたくさんあるのでは、ないでしょうか。

 

ヨミ表は、受注の確度によって、業績の予測を行うツール

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ヨミ表は、上記画像のようなイメージで、

商談案件の受注確度ごとの数字を集計し、業績の予測を行うツールです。

目標、予算に対して、どれぐらいヨミがあるのか、

またヨミが足りなければ、どこのクライアントにどのような商品を提案し、

差分を埋めていくのかを、考えていきます。

 

右から2列目に、ヨミという列がありますが、

営業は、ここに商談ごとの受注確度を入力していきます。

これまで担当してきたセールス型の事業では、

 

確定:受注ができたもの

A:受注確度90%

B:受注確度70%

C:受注確度50%

ネタ:これから提案を行う

 

といった形で定義していました。

個人、チーム、グループ、事業全体、

それぞれの単位で目標に対して、Aヨミまででいくらで、差分は、いくらなのか、

Bヨミまでならいくらで、差分はいくらなのか、

といった形で業績の見通しを立て、

差分を埋めるための施策を考え、実行していきます。

 

目標の3倍のヨミをつくる

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確定からCヨミまでの数字を合わせて、目標の3倍のヨミを常につくること。

リクルート時代の事業では、そのように上司から教わり、足りないときは、

色々ひねり出して、数字をつくりにいっていました。

 

Cヨミの受注確度は、50%ですから、目標の2倍の数字があれば、

達成となるのですが、ギリギリだとヨミが外れた際に、達成しなくなる。

だから、3倍ぐらいは必要だといったことなのですが、

なぜ3倍なのかということは、いまだに不明ですw

 

ただ、目標の3倍ぐらい必要だよねという会話は、

なぜか通じることが多いのと、たしかにそれぐらいヨミを作って、

動いていけば、目標はおおよそ達成できてきます。

 

トップ営業の人は、目標よりも遥かに高い自主目標を掲げ、

その自主目標は外しても、目標は、ハイ達成し、結果トップ営業となる

といった話をよく聞きます。

これも目標の3倍ということと近い話なのかなと思います。

 

6ヶ月先までの見通しを管理する

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商品やサービスによって、営業リードタイムは異なるので、

一概にはいえませんが、半年先ぐらいまでの業績見通しを管理していければ、

なにか新しい課題がでてきたとしても、

課題に対応した施策を実行する時間があるため、業績を落とすことなく、

事業運営をしていくことができるかと思います。

 

要は、目先の業績だけではなく、

できるだけ未来の業績をコントロールするように、

管理をしていくことが重要ということです。

 

管理する事業規模(営業人数)が多くなればなるほど、

短期の業績をコントロールすることは難しく、

先々の数字についての見通しを管理していく必要があります。

 

また、短期業績が安定化すれば、

組織は、中長期の課題に取り組んでいくことができますので、

その点においても未来の業績を管理することは重要です。