ビズる

上場ITベンチャーで取締役として働く筆者が、主に経営戦略や事業開発、組織マネジメントなどについて考えを語るブログ

モチベーション管理・モチベーションマネジメント

自分の部下となるメンバーのモチベーションを

管理すべきか否か。

組織コンサルティングを提供しているサービスのなかには、

モチベーション・マネジメントこそ組織管理の肝だと

述べているサービスもあれば、

絶対に避けるべきと言っているようなサービスもあり、意見は様々です。

 

ハーズバーグの職務満足に関する研究

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アメリカの心理学者であるフレデリック・ハーズバーグさんが行った

職務満足に関する研究は、一般的にも良く知られているかと思います。

彼は、職務において、

満足に関わる要因(動機づけ要因)と不満足に関わる要因(衛生要因)は、

別のものであると言っています。

 

動機づけ要因の例

  • 達成
  • 承認
  • 仕事そのもの
  • 責任
  • 昇進
  • 成長

衛生要因の例

  • 会社の制度と管理
  • 監督
  • 監督者との関係
  • 作業条件
  • 給与
  • 同僚との関係
  • 個人生活
  • 部下との関係
  • 身分
  • 保障

en.wikipedia.org

この考えに沿って考えたときに、

マネジメントがそもそも、

モチベーション管理を行えるのかということを

少し考えたいと思います。

 

モチベーション管理・モチベーション・マネジメント

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ハーズバーグさんが言う、

動機付け要因のなかで、マネジメントが関与して変えられるものは、

私見では、以下のような感じではないかと考えます。

 

変えられるもの

  • 承認

変えにくいもの

  • 達成
  • 仕事そのもの
  • 成長

変えられないもの

  • 責任
  • 昇進

 

承認については、

メンバーにとって承認をされているかどうかを

感じやすいのは、上長からの承認だと思うので、

これについては、変えられる。

 

ほかについては、

なかなか、難しいのではという印象を持っています。

 

責任は、

マネジメントが関与するか否かで増減するものではなく、

また、昇進も、成果によってなされるものと考えると、

マネジメントが、変えられるものではないと

捉えて、良いのではないでしょうか。

 

目標設定とそのプロセス

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マネジメントは、メンバーに対して課す仕事やミッションについては、

関与できます。(むしろそれが仕事)

 

そして、メンバーは、その仕事で成果を出し、

仕事を通じて、自身の成長につながることを感じられれば、

モチベーションが上がっていくはずです。

そのときに、大事なのは目標設定とそのプロセスではないでしょうか。

 

自分が、過去、マネジメントに関するコンサルタントから

一定期間研修を受けて、実践しているのは、

目標は、明確で定量的に図れる目標を設定するということと、

メンバーが目標を達成するために動くプロセスには

ほとんど関与しないということです。

 

後者については、違和感を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

なぜ、プロセスにほとんど、関与をしないかというと、

関与をすることによって、

メンバーのミッションそのものに対する責任感が薄れたり、

自分自身で苦労をしながら、仕事を成し遂げるという機会を

奪ってしまうことになり、メンバーが結果的に

成長感を得られるにくくなると考えるからです。

 

関与しないということ、イコール、ほったらかしにするということではないので、

目標までの道筋にいくつか、チェックポイントを設け、

そのチェックポイントで、要求水準に達していない場合には、

再度、達成するまでの方法をメンバー自身に考え、

実践してもらうようにしています。