ビズる

上場ITベンチャーで取締役として働く筆者が、主に経営戦略や事業開発、組織マネジメントなどについて考えを語るブログ

事業におけるミッションやビジョンの設定

ミッションやビジョンは、本当に必要かどうか?

様々な意見があるかと思いますが、

自分は、あったほうが良いかと考えています。

 

複数の事業を持つ企業は、

全社のビジョンに沿ったものであることが前提ではありますが、

事業別にミッションや目標を持つことは重要だと思います。

 

ミッション、ビジョンとは?

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上記は、

過去担当した事業、組織向けに話をした際に使用したスライドです。

ミッション、ビジョンをどのように定義をするかですが、

ミッションは、社会に対してどうありたいか、

ビジョンは、組織として、どうありたいか

という風に置きました。

 

willについては、キャリアに関する考え方の中で、

触れておりますので、よろしければ、ご覧ください。

www.bizuru.com

個人としてどうありたいのかということは、

何かを判断するにあたり、

非常に重要なことだと思いますし、組織も同じように、

どうありたいかを考えたほうが良いというのが、自分の考えです。

 

この事業で気をつけたことは、

ミッション、ビジョンを設定することで

組織が向かう方向性が明確化される一方で、

 

  • ミッション、ビジョンは、社会性がないといつか崩れる 
  • 正しく理解できるのは、経営者や、事業責任者で、

  メンバーが完璧に理解するということを期待しない。

  メンバーが見る視点と事業責任者が見る視点は異なる

  のが当たり前

  • 設定にあたっては、他意目標を意識する

ということでした。

 

他意目標とは

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目標とは、

自分で設定するイメージがあると思いますが、

人生において人は、常に他意設定のなかで、

生きており、他者から設定される目標のことを、

他意設定の目標といいます。

親、先生、上司に設定された目標というと

イメージがわきやすいかと思います。

 

ミッション、ビジョンに戻りますが、

自分たちで設定したものが、

自分たちに近い他者が設定したものに、

内包されるものでなければ、

評価はされないということを意識しながら、

内容を議論していきました。

 

ミッション、ビジョン作成のワーク

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作成にあたっては、事業メンバーでその内容を

考えるということを意識し、ワークを実施しました。

 

【ワークで行ったこと】

■ワークを実施する目的、ゴールを伝える                  

 

ワークの目的については、

1.ミッション・ビジョンについての認識のすり合わせと

2.事業メンバー相互の意識をすり合わせるという風に置きました。

 

1.については、上記に書いたような、

ミッション、ビジョンを設定する目的や、言葉の定義

についてのすり合わせ。

 

2.については、事業メンバー相互の意識をすり合わせるを

するということにしました。メンバーで議論したものを、

もとに、その場で確定ということにせず、

すり合わせという風にしたのは、最終的な言語化作業は、

言葉のプロにお願いをしたほうが良いと考えたので、

メンバーで議論した内容をもとに、

社内でコピーライティングができる人間に、

言語化を任せることにしました。

 

 

■責任者として、ミッション、ビジョンを

組織運営にどのように活かしたいかを伝え、

その前提のもと、議論を行った。

 

セールスと、プロダクトオーナー、デザイナー

マーケター、エンジニアといった職能の異なるメンバーが

事業内にいたため、役割が異なるメンバーが融合して動ける

ような内容としたいということを伝え、

その意図を反映してもらえるようにしました。

 

■ディスカッション

1.事業に対しての考えをテーブルに上げる

ポジティブなことも、ネガティブなことも

 

2.1であがったものを個人として、どのように

解釈をするかを伝え、議論を深める

 

3.ミッション、ビジョンについて、それぞれの

考え、意見を上げ、その内容について、議論を深める

 

といった流れで、ディスカッションをしていきました。

 

 

こういった流れで、

ミッション、ビジョンを作成していったわけですが、

作成前後での大きな違いは、なにかをジャッジする際の

最終的な拠り所になるというところが一番大きかったです。

ミッション、ビジョンに照らして、

今行っていることは正しいのか。こういった会話をすることが

できるようになるのが、ミッション、ビジョンを作成する大きな

効用かと考えます。