メンバーとの会話のなかで、将来キャリアを
どのように考えているのかといったことを聞く
ことがあるかと思います。
リクルートで良く使われているフレームワークで、
will-can−mustというものがありますが、
マネジメントとしては、メンバーのwillを知ったうえで、
マネジメントをしようと心がけるものです。
ただ、感覚的には、明確に目標設定をしている人のほうが
少ないのではないでしょうか。
Will、Can、Mustのフレームワーク
リクルートで良く使われていたフレームワークで、
Will、Can、Mustというものがあります。
自分が在籍していたときは、目標管理制度が取り入れられており、
半期に一度設定する目標設定のタイミングにおいて、
Will、Can、Mustをシートに記載し、その項目に対して、
上長のフィードバックをうけるかたちになっていました。
Will:自分自身がやりたいと考えること
Can:出来ること。スキルだけではなく、スタンスも含まれる
Must:やらなければいけないこと。業務上のミッション
Willつまりメンバーがやりたいこと、
Canつまりそのための能力開発とMustやらなければいけないこと
つまりミッションの目標設定を紐付けていく。
それが結果的に成果につながりやすいということで
こういったフレームワークが使われていました。
上長は、メンバーのやりたいことを知ったうえで、
Will とミッションの紐付け及びCan を伸ばしていくための
能力開発プランを目標設定の際などにコミュニケーションすることが
求められていました。
ただ、今の会社でもそうですが、
「将来どういったことをやりたいのか?」という質問に
明確な答えが返ってくる人は多くなく、
具体的なものはないという人がほとんどではないか
というのが、自分の感覚値です。
自分自身も、常時明確な目標設定をしているような人ではありません。
では、それが悪いのかというとそうではないというのが自分の考えです。
山登り型の目標設定
図のように、目標設定及びその達成プロセスは、
1.目標を設定し
2.現状を把握
3.目標と現状の差分を知り、
4.その差分を埋める打ち手を考え、実行する
といったフレームワークに置き直すことができます。
このようなプロセスで設定する目標設定は、
山登りに似ていることから、
山登り型の目標設定と言われます。
繰り返しにはなりますが、感覚値としては、
明確な目標設定をしているような人は少なく、
そのようなことを1on1などで聞いたとしても、
分からないと答える人も多いのではないでしょうか。
川下り型の成長
山登り型の目標設定ができなくても、
川を下るように、目の前の仕事を一つ一つクリアしていけば、
結果的に出来ることが増え、
成長をしているというようなプロセスも存在すると思います。
これは、川下り型の成長と呼ばれ、
この考え方を知ってからは、
目標が明確でないメンバーに対しては、
このような成長方法もあり、大事なのは、
振り返って、自分が成長できているかどうかを
確認することだと伝えるようにしています。
Can つまり、出来ることが増えてくると
そうであった以前よりも、その人自身の目線や考え方が変わり、
以前は目標設定をすることをしていなかったとしても、
できることが増えたことによって、
山登り型の目標設定をしたいと
考えるようにケースもあるのではないでしょうか。