新規事業における事業開発は難しい。
自分は、新規事業において、
当初たてた計画や見立てどおりに進むとったようなことは、
ほとんどなく、経験上では、必ずといっていいほど、
立ち上げ数ヶ月の間に計画を
ビハインドしていくといったイメージをもっています。
その際に、悩むのが、事業評価つまり、
事業を継続するかどうかの判断です。
事業に携わっている当事者本人は、
もう少し時間をもらえれば、状況は変わってくる。
〇〇のKPIが改善してきているので、
追加の施策をいくつか試していきたい。
といったように、うまくいく可能性を信じて、
チャレンジを続けたいと主張することが多くあります。
始めるよりも、閉じる判断のほうが、難しく、
そして悩むのが、事業開発あるあるでは、ないでしょうか。
当初仮説から外れているかどうかで評価する
リーンな事業開発を行っていく場合は、
当初立てた仮説を検証しながら、
その結果を元に方針や方向性をピボット(修正)していきます。
こういった場合意識をしなければならないのは、
ピボットというのは、永遠にできてしまうということです。
事業が、立ち上がったか否かは、一定の時間のなかで、
一定の成果を残せたかどうか。
つまり、時間というものが、ものすごく大事。
一定の売上や利益が出ている既存事業と違い、
新規事業は取り組むことができる期間が、
限られているのです。
少し話が逸れてしまいましたが、ピボットはやろうと思えば、
何度でもできてしまいます。
ただ、そのなかで客観的にみなければいけないのが、
当初の事業仮説から大きく、外れていないどうか?という点です。
この事業仮説は、事業開発の起点になっているものです。
この仮説がなければ、事業開発に着手するということには、
ならなかったはず。
だからこそ、当初の事業仮説が外れていることが、
明らかな場合は、
このまま続けるかどうかを客観的に判断をしなければ、ならない。
私自身は、そう考えるようにしています。
先行プレイヤーの成長スピード、自社の新規事業の成長スピードと比較して判断をする
計画というのは、あくまで計画であり、
実績ではありません。
すでにある事実ではなく、
これから創るといった意思を反映したものです。
計画を達成しているから良い、
達成していないからダメということではなく、
計画の達成率以外に、客観的になんらかの基準で、
事業を評価することが、求められます。
その際に参考になるのが、他社企業との比較、
もしくは自社の事業と比較してどうなのか?という判断軸です。
比較する項目はシンプルで、
月次の売上、費用、営業利益の推移がどうなっているか。
ほかのKPIについても参考にはしますが、
あくまで、参考程度にしています。
事業は同じようなプロダクト、サービスであっても、
取り組んでいるメンバーや環境によっても
成果が変わるのは当たり前。
また、KPIについても、
その会社が置かれている状況や既存事業とのシナジー、
競合やマーケットの状況によっても大きく変わります。
つまり、比較しようとしても、論点が多すぎるため、
客観的な評価が下しにくく、
どうしても主観的に評価をするのが、難しいのです。
そうなると先程も書きましたが、
事業当事者の評価にはバイアスがかかるもの。
そうなってくると正しい評価は下しにくくなってきます。
新規事業の良し悪しはプロセスではなく、
結果の比較で評価をする。
顧客の評価である売上を基準として、推移を比較する。
シンプルですごく当たり前のことを言っているようですが、
この方法が一番シンプルで、客観的な判断を下す唯一の方法だと思います。