ビズる

上場ITベンチャーで取締役として働く筆者が、主に経営戦略や事業開発、組織マネジメントなどについて考えを語るブログ

マネジメント能力について悩む前にすべき3つのこととは

マネジメント能力とはどういったものか?

マネージャーや管理者になって間もない方は

マネジメント能力について悩んだりすることも多いのではないでしょうか? 

 

一方で、マネジメント能力について、

悩む前にすべきことがあります。

 

それは、部下との関係性構築だと筆者は考えます。

今回は、

マネジメントという役割に初めてチャレンジする方に向けて、

部下との関係性を構築するテクニックを3つご紹介します。

 

 

自分のことをオープンに伝える

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一般的に人は、本音を語らないものだと思います。

 

例えば、顧客に対して、

新サービスのインタビューを行った際に、

インタビュー時点では、良い評価をしてくれていたものの、

休憩時間になって、

インタビュアーが部屋からいなくなった途端、

悪い評価(本音)が出てくるといったようなことは

容易に想像できるのではないでしょうか?

 

それが、

上司・部下という利害関係が発生する関係性であれば、尚更です。

どうしても、部下となる人間は、上司に対して、本音を話すことは難しい。

何故ならば、本音を話すことによって、

自分の評価が下がったりするかもしれないと考えるから、

つまり、上司は評価権、査定権を持っているからです。

 

一方で、

上司は、自分が部下に対して伝えた指示や指摘に対して、

部下が腹落ちしているのかということは、

常に気になるものです。

 

言いかえると、腹落ちしていないのであれば

その旨をちゃんと伝えて欲しい。

そう考える上司が多いのではないでしょうか。

自分がこれまで見てきたほとんどのミドルマネージャーも

”部下の腹落ち”についての悩みを持っていました。

(部下の腹落ちについては、自分の考えをお伝えしたいと思います)

つまり、上司は、部下の本音を知りたいのです。

 

当たり前かもしれませんが、相手に本音で話をしてもらうには、

まずは、自分が本音で、

そして、オープンなコミュニケーションをとる必要があります。

 

クローズなコミュニケーションをとっている上司に対して、

部下がオープンなコミュニケーションをとっているという例を

ほとんと見たことがありません笑。

 

言いたいことをきちんと言い合う、オープンなコミュニケーションはまずは、上司から。上司が、言いたいことはきちんと伝え流という姿勢を示せば、部下も自分の考えを本音で伝えようとしてくれるはずです。

 

メンバーの承認ポイントを知る

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承認とはコーチングスキルの一種で、

相手の存在を認めることです。

 

こう書くと承認=褒めることという風に誤解を受けることがあるのですが、

承認のポイントは、人によって、様々で、

褒められることで承認をする人もいれば、

見ているということを伝えるとことが

承認に繋がるような人もいたりするなど、

承認のポイントは、人によって様々です。

 

すべての部下から自分のことを承認してもらうには、

メンバーそれぞれの承認ポイントを知らなければならないのです。

 

関係性を構築する能力に秀でた方や、

マネジメント経験が豊富な方は、特別な努力をしなくとも、

無意識的のうちに、部下の承認ポイントを知り、

そのポイントに合わせたコミュニケーションをとっているかもしれません。

 

では、そういったスキルや経験がない方は、

どのようにすれば、部下の承認ポイントを知ることができるのでしょうか。

 

自分がオススメする方法は、

この承認ポイントをシステマチックに学習していくという方法です。

 

具体的には、EXCELやGoogleスプレッドシートを使って、

メンバーごとの名前や年齢、経歴、ビジネススキル、

仕事に対するスタンス、プライベートな情報、

現在のミッションで残した成果などを記載し、

それらの情報を元に、

部下に対して、自分が行なったコミュニケーションと

それに対する部下の反応を記載し、

部下に対する次のコミュニケーションを戦略的に考えていくというものです。

 

このやり方の良いところは、

部下の承認ポイントを仮説検証を行いながら、

システマチックに探していけるということと、

部下の情報を把握し、

そのことについて、触れることで、

少なくとも上司は部下である自分のことを

承認してくれているだということを部下が感じやすいところです。

 

まだ関係性が薄いメンバーが部下にいる場合や、マネジメントする人数が多い管理者には、オススメのやり方です。

 

部下に嫌われることを恐れない

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最期は、部下に嫌われることを恐れないということです。

自分は、これまで数十人のマネージャーの育成に携ってきましたが、

マネジメントがうまく行かないケースの5割ぐらいは、

上司が部下に嫌われる事を恐れ、伝えたいことを伝えられず、

マネジメントが機能しないというものでした。

 

マネジメントの役割は

「組織を率いて成果を出すこと」であり、

「部下にとって良い上司であること」ではありません。

 

管理型であっても、

サーバント型であっても部下に対して伝えないといけないことは、

それが部下にとって耳が痛いことであっても、

しっかりと伝えなければいけません。

伝えるべきことは、ストレートに伝える。

 

マネージャーとして、

最初に身につけるべきスタンスが

「部下に嫌われることを恐れない」ということだと、

経験上強く感じています。

 

悩んで立ち止ってしまうのではなく、

常に考え、動き続けたいですね。